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ブラジルのインディオ

今日のインディオ

今日、ブラジルには、約46万人のインディオ(ブラジル総人口の約0.25%に相当)が、225のインディオ社会で生活しています。ただし、この人口統計値は、インディオ村(アゥデイア インディジェナ、Aldeia Inígena)の居住人口であり、その他、都市部などインディオ村の外に住んでいるインディオは10万〜19万人に達するであろうとされています。また、これらのほかにも、連邦政府のインディオ機関にインディオとしての正式認可(※)を求めている63のインディオ居住区があります。

※インディオとしての正式認可は、連邦政府からの特別保護、経済支援などのメリットをもたらします。

インディオとは

「インディオ(Índio)」とは、自分たちがインドに到着したと考えたヨーロッパ人が、南北アメリカに住む原住民に対して名づけた呼称です。

アジアではなく、未知の大陸であったことを発見した後も、ヨーロッパ人は、言語・文化的な違いを意図的に無視して、インディオという呼称を使い続けました。それは、原住民を全て同質として扱う方が、その唯一の目的、すなわち、政治経済宗教的支配を容易にしたからです。

コロニアル(植民地)時代がそうであったのならば、長い期間にわたって、誰がインディオであるかどうかという定義は、必ずしも法的な課題にはなりませんでした。ヨーロッパ宗主国からの独立以来、中南米諸国では、インディオに関してそれぞれ異なる法律が制定され、インディオに関連した問題を管轄する公的機関が創設されました。

ここ数十年の間に、民族の自己同一認識(Ethnic auto-identification)の基準が、インディオ研究者の間で広く受け入れられるようになってきました。50年代に、ブラジルの人類学者ダルスィ・ヒベイロ(Darcy Ribeiro)は、1949年にペルーで開催された「第二回中南米インディオ会議」の参加者たちによる定義文「ブラジルのインディオ文化と言語」をベースとして、以下のように定義しています。

「インディオとは、前コロンブス時代的な伝統に根付いた慣習、習慣の保守、あるいは伝統への忠誠心を動機として、ブラジル社会への適応に問題をもつ一部のブラジル国民たち。あるいは、より広義的には、インディオとは、国内の多様な人種からなる前コロンビア時代的なコミュニティのメンバーとして認識され、かつ彼らと接する一般のブラジル人からインディオと認められる全ての個人を指す。」

1973年12月19日成立のインディオ法規では、これと大変似通った定義が採用され、1988年の憲法発布まで、ブラジル国家とインディオ国民との関係を導きました。

要するに、自らインディオと認識している、もしくはその周囲からインディオと認識されている人々の集団、イコール、インディオといえます。この判断基準は最もポピュラーであるものの、まだ議論の最中におかれています。なぜなら、500年前に起こったことと同様、インディオの定義の採用は、大概、政治的な利害によるからです。

アイデンティティと多様性

インディオたちは、ブラジル社会から、偏見をもって見られることもあれば、美化して見られることもあります。偏見という部分は、多くの場合、インディオたちと直に共生している地方住民に見られます。

リンク

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