南パンタナールのエコツアー
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基本情報
エストラーダ・パルケ(コルンバ郊外)
コルンバから出発するエコツアーは原則、パンタナールの中でも最も野生動物が多く生息するといわれるニェコランディアNhecolândia地域(コルンバ市内から東方60kmの地点から広がる)もしくはAbobral地域(ニェコランディアに隣接)を目指します。
エストラーダ・パルケ(Estrada Parque:87本の橋から成る全長117kmの非舗装道路)と呼ばれる旧国道のうち、ニェコランディア地域・アボブラル地域を縦断する区間約68km(非舗装ながらも観光用に整備されている)は、ワニ、カピバラ、アララ、トゥユユといった動物たちが容易に見られるため、野生動物観察のメインルートとなっており、多くの農場ホテルやキャンピング施設がこの公園道路沿いに集中しています。
エコツアーは、農場ホテルを拠点とするタイプと、キャンピングもしくはシンプルなロッジを拠点とするバックパッカー向けツアーに大別されます。どちらのタイプのツアーも、日帰りから4泊5日以上のコースまでを選択することができ、参加者は時間に応じて、徒歩・乗馬での散策、ジープもしくはピックアップトラックでの動物観察、ボートもしくはカヌー乗り、ピラニア釣り、夜間動物観察、夜明け・日没時散策などのアクティビティを楽しむことができます(所要時間は各々3時間程度。夜明けの散策と夜の動物観察のみ1時間〜1時間半)。
日帰りだと、一番動物に出会いやすい早朝と日没時期の散策を欠くなど、十分な活動をする時間がありませんので、時間のない方でも、最低1泊2日のツアーを選択されることをお勧めします(1泊2日コースならば、夜明け時や夜の動物観察といったアクティビティにも参加することができます)。理想的には2泊3日コース、時間にゆとりがある方なら、3泊4日コースも良いと思います。※夜明け散策は農場ホテル滞在型ツアーでは基本的に行われていないようです。
用意するもの
ジーンズ数本、帽子、虫よけ、虫刺され薬、日焼け止め、ウォーキングシューズ、ゴムゾーリ(シャワーやプール使用時に役立ちます)、長袖シャツ(蚊が多いため)、半袖シャツ、Tシャツ、短パン、水着、レインコート、双眼鏡。バックパッカー向けツアーの場合、タオル、トイレットペーパーも必要。なお、パンタナールの気候は冬季(5・6月〜8・9月)でも比較的温暖ですが、寒冷前線が到来すると、一日にして最低気温10度以下にまで下がることもあります。冬季に旅行される方はジャンパーなどの防寒着を携帯されるとよいでしょう。
ガイドについて
パンタナールのガイドは残念ながら、専門教育を受けた人ばかりではありません。たとえば、英語ガイドといっても、パンタナールの生態まで英語で説明できるガイドもいれば、極端な話、サルを指差して「Monkey」と言えるだけのガイドさえもいると考えられます。農場ホテルであっても、ガイドを専属で雇っているところもあれば、観光客の到来に応じて、外部のガイドを臨時で雇う場合もあります。後者のケースでは、良質のガイドに当たるという保証はありません。
市内発のバックパッカー向けツアーならば、ある程度情報が得ることができるのですが、個々の農場ホテルについては、現地でどういったレベルのガイドを雇っているのかを知る術はありません。それでも通常、利用客の多い農場ホテルは、専属ガイドを雇っているはずなので、ある程度の質のガイドが期待できるのではないかと思います。農場ホテルの利用者数を知る上で、ホテルの収容人数が一つの目安となるでしょう。しかし、収容人数が小さい農場ホテルからは、よりアットホームな応対を期待しやすいという側面も否定はできません。
農場ホテル滞在型ツアー
エアコン、プールなど快適な宿泊環境が整った農場ホテルを拠点として、原則英語ガイド付きで各種アクティビティを行います。リラックスできる宿泊環境なので、快適なツアーです。(もちろん、エアコンなどの基本設備が整っていない農場ホテルもありますので、事前に十分なチェックをしてください。)いくつかの農場ホテルは日帰りツアーも企画していますが、全般的にアクティビティのスケジュールにゆとりを持たせている関係上3泊4日コースが主流となっています。
大抵の農場ホテルは、パラグアイ河支流(ミランダ川を筆頭に、サロブラ川、ネグロ川、アボブラル川など)でのモーターボート釣りをオプションとして提供しています。パラグアイ河支流でのボート釣りでは、ドラド、パクーなどを狙います。
利用にあたっては、原則として、コルンバあるいはサンパウロやカンポグランデの旅行代理店を通して予約が必要です。農場ホテルまでの移動は、公園道路の入り口まで自分で行くか(カンポグランデーコルンバ間の路線バスが停車してくれます。もちろんレンタカーで行くことも可)、コルンバあるいはカンポグランデの旅行代理店にエアコン付きバンを手配してもらいます。後者は、少人数だとかなり割高になります。
公園道路沿い以外にも、農場ホテルは、ミランダ地域、アキダワーナ地域にも存在しています。農場ホテルは、地域ごとにその特長が異なりますので、バラエティに富んだ選択肢の中から、自分の目指すタイプに合うものに出会えると思います。詳しくは、各地域ごとの農場ホテル情報のページを確認してください。
コルンバ地域の農場ホテル >>
ミランダ地域の農場ホテル >>
キャンピング型ツアー
キャンピング型のツアーは、おそらくコルンバ地域だけで企画されているオプションです。ツアーは、コルンバ市内を朝8時前後に出発し、非舗装の旧道を動物観察をしながら、4〜6時間かけて、エストラーダパルケ方面の活動拠点のキャンピング場もしくはシンプルなロッジを目指します。
快適さは期待できないものの、農場ホテル滞在型ツアーでは通常行われない夜明け時散策もあり、本格的にワイルドな自然を満喫したいという20-30代のバックパッカーたちに絶大な人気を誇ります。なお、このタイプのツアーは日帰りの場合、現地集合で始まる農場ホテルの日帰りツアーとは異なり、現地での活動に数時間しか取れませんので、注意してください。
なお、事前予約しておけば、国道BR262上、ミランダとコルンバの中間地点に位置するブラッコ・ダス・ピラーニャスでピックアップしてもらうことも可能です。
このタイプのツアーにも、価格によって、サービス・設備の違いが見られます。
コルンバ市内―エストラーダパルケ間の交通手段
・屋根・イスなしのピックアップトラック:日中暑すぎて大変、道中雨に見舞われると大変・屋根・イス設置済みのピックアップトラック:雨さえなければ、気持ちよい
・屋根・イス設置・雨よけフード付きピックアップトラック:万一の雨も相当しのげる◎
・エアコン無しの9人乗りワゴン:開放感に掛けるが、疲れにくい、屋根付きピックアップトラックよりも暑い、雨でも大丈夫。
宿泊施設
・キャンピング:電気なし、シャワーなし、湖で行水。・屋根付きスペースにハンモック:蚊帳はあるものの、蚊には悩まされます。電気なし、水シャワー。
・シンプルな宿泊施設:扇風機付きの部屋(真夏だと暑い)、温水シャワーあり。
大手旅行代理店はこの格安ツアーを扱ってはいませんが、年中、バスターミナルや市内の道端でツアー紹介担当者(多くは英語も話せる)が客引きをやっています。ただ、実際にガイドするのは、別の人であることがほとんどなので、必ずしも英語ガイドに当たるとは限りません(ツアー企画会社によって異なります)。ツアーは前払いですので、ツアー内容をしっかり確認した上で契約されることをお勧めします。なお、ツアー参加者が最低3-4人に到達しないとツアーが組めないため、ツアー出発までコルンバ市内で1,2泊滞在しなければならない場合もあります。また、ガイドの雇用ポリシーが低いため、セキュリティ面でのトラブルも報告されています。貴重品の管理には十分な注意が必要です。なお、この10年で、ツアー企画会社の淘汰が進み、現在は屋根なしピックアップトラックでのツアーはほとんど目にすることがなくなりました。
コルンバ拠点のキャンピングツアー >>
遊覧船ツアー
陸路以外にも、コルンバでは、パラグアイ河(パンタナールを形成する主流河川)沿いを行く遊覧船ツアー(半日コースもしくは一日コース)も提供されています。一日コースは、おいしい魚料理の昼食付きです。陸路のように、間近に動物を見ることはできませんが、浮き草がゆーっくりと流れていくパラグアイ河をのんびりと遊覧するのも、パンタナールのもう一つの楽しみ方かもしれません。南パンタナールエコツアーの写真
キャンプ場*1 |
馬に乗って湿地散策*1 |
パンタナールの夜明け*1 |
パンタナールの夜明け*1 |
意外とおとなしい | こういう場面も |
アナコンダ(スクリ)*1 |
肌触りはいいそうです*1 |
群生するジャカレ | 美しき共生社会 |
心が和みます | パンタナールのシカ |
*1 写真提供:Mr.S from Uruguay |
アクセス
カンポグランヂーコルンバ間(420km)を結ぶ国道262号線は、その中間地点ミランダからコルンバまで約200kmにわたって、パンタナールを横断しています。コルンバからカンポグランヂ方面へ行った100kmから150kmほどの区間は特に野生動物が多く見られるNhecolândia地域であるので、陸路でコルンバーカンポグランジを移動する場合は、路線バスからでも、よくワニやトゥユユ、カピバラなどに出会えたりします(特に早朝の場合)。
また、コルンバ市から110kmほど離れたところには、国道沿い数キロに亘ってイッペーの木が群生している区間があります。それらイッペーの花々が咲き誇っている時期(年によって多少異なりますが、だいたい8月中旬頃)の風景は、まさに「地上の楽園」といった感があります。
なお、2003年には、コルンバ空港の滑走路拡張に伴い、空路からのアクセスが容易になりました。空路の場合、上空からパンタナールの雄大な眺めを満喫できるという利点がありますので、大変魅力的であると思います。アクセスの詳細情報は、旅の情報のページをごらん下さい。
リンク
OPEN DOOR - Brazil Travel Agent 南パンタナールの主だった農場ホテルを写真付きで紹介している。パッケージ価格(注意:カンポグランデ発の価格のため、カンポグランデから遠いほど、値段も高くなっている)も表示されている(英語サイト)。
Agencia Ar 南パンタナールの主な農場ホテルを写真付で紹介(英語・ポルトガル語)
Águas do Pantanal 南パンタナールの主な農場ホテルを写真付きで紹介(ポルトガル語)
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最終更新:2010年1月22日
Since Feb 03, 2006
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